疲労とは!?
日本疲労学会によると『過度の肉体的および精神的疲労活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態』と記してあります。
疲労は病気ではありません、でも痛みや熱などと同じカラダが発する警報の1つです。
原因はストレスによる自律神経の乱れや細胞レベルでの回復低下などが挙げられます。
令和4年度の厚生労働省による健康実態調査結果報告によると、日常生活での悩みやストレスがあるとほぼ8割の方が回答しており、更にその理由のなかで最も多いものが自身や家族の健康、病気、介護というものでした。健康に対する悩みがストレスとなり、更にそのストレスが疲労(病気の2歩手前)へと連鎖するのも皮肉なものです。
ここ数年、新型コロナウイルスや物価高騰による生活への悪影響などもストレスを増大させる要因となっています。
低空飛行の世界経済で景気回復が期待できない、そして日本は残念ながらメンタルヘルスの支援体制が整ってはいません。そのため、ストレスが大きくなり疲労、そしてその疲労から病気へのリンクを断ち切るため日頃から自身で体調管理をしていくことが大事ですね。
そこで、今回は入浴による疲労対策についてお伝えしたいと思います。
入浴の効果として下記の項目が挙げられます。
- 浮力効果による筋弛緩でリラックス効果
- 血管拡張による自律神経への影響
- 血行促進
- 体温上昇による酵素活性↑、免疫細胞の活発化、ヒートショックプロテイン(HSP)↑
そのなかでもヒートショックプロテインという言葉は馴染みのない言葉からも知れませんが、これは熱などのストレスにより合成されるタンパク質のグループで、損傷した細胞を修復してくれます。
ヒートショックプロテインを増やす入浴の目安として、40℃のお湯で20分程度全身浴をします。そこにプラスするとおすすめなのが炭酸ガス系の入浴剤で、炭酸ガスが血管を拡張し血行を良くしてくれます。個人的にはバスクリンのきき湯ファインヒートをおすすめしており、高濃度の炭酸ガスによる血管拡張とジンジャー末による温浴作用は他の入浴剤と一線を画すものと感じています。
更に、入浴は質の良い睡眠へ促してくれます。就寝時間の1〜1時間半前にはお風呂から上がるようにすると、ちょうど就寝のタイミングで一旦上がった体温が下がってきて眠りへと導いてくれます。
入浴は日本人にとっては手軽で、そしてなくてはならないルーティンの1つです。1日ストレスにさらされた身体と心の疲れを、ぜひ入浴で癒してくださいね。